
住宅ローンを借りてから十数年、これまでまったく繰上げ返済をしてきませんでした。
理由はシンプルで、当初10年間は住宅ローン控除があったからです。
当時は「年末残高の1%が控除」という制度で、借入金利は0.7%程度。
つまり、0.3%分は“得”になる計算でした。
このため、繰上げ返済はせず、「その分は投資や貯蓄に回した方が合理的」と考えていました。
理想と現実:控除分は貯まらない
本来であれば、
- 住宅ローン控除で浮いた分を貯める
- 住宅ローン控除終了後にまとめて繰上げ返済
というのが理想的な戦略です。
ただ実際は、住宅ローン控除は税金と相殺される形なので、手元にお金が増えた実感がなく、結果として、思ったほど資金を貯められませんでした。
金利上昇で初めて状況を見直した
最近になって金利が上がっている状況から、ようやく自分のローン状況を確認しました。
わが家は三井住友信託銀行で借りています。
これまでの推移は以下の通りです(実例)。
- 約12年間:ほぼ変動なし
- 2024年12月:+0.1%
- 2025年6月:+0.25%
- 2026年6月:+0.25%(予定)
→1.35%まで上昇予定。これからは恐らく上がっていくのでしょう。
変動金利の盲点「5年ルール」
ここで重要なのが、いわゆる住宅ローンの変動金利の5年ルールです。
これは、
- 返済額は5年間据え置き
- ただし金利は変動する
という仕組みです。
一見すると安心に見えますが、実態はこうです。
- 金利が上がる
- 利息が増える
- 返済額は変わらない
- 元本返済が減る
つまり、見えないところで返せていない利息が積み上がる構造なんです。
なぜか、私は自分のいいように考えてしまうことがあり、救済策の5年ルールがあるので、なんだか金利が免除されるような勘違いを持っていました。
実際に起きていたこと
初めての住宅ローンの繰り上げ返済をするために、銀行の繰り上げ返済シミュレーションをして初めて気づきました。
- 毎月の支払額は変わっていない
- しかし元本の減りが明らかに鈍化
さらに衝撃だったのは、
繰上げ返済(期間短縮型)をしても、期間が短くならないという現象です。
これは、
- まず蓄積された未払い利息の補填に回る
- その後でようやく元本に充当
という順番になっているためです。
結果として、気づかないうちに100万円以上の実感のない負債が蓄積されていました。
これまでの考え方とのズレ
これまでは、
- 住宅ローン金利:1%前後
- 投資リターン:4〜5%
という前提で、借りて投資した方がお得と考えていました。
いわば、住宅ローンをレバレッジにした投資の発想です。
ただ今回気づいたのは、
- 金利も市場に依存
- 投資も市場に依存
- さらに未払い利息という不確実要素がある
という構造です。
数字上は合理的でも、精神的にはかなり不安定な状態になっていました。
気持ちの変化とこれから
最近、不要な銀行口座の整理などを進める中で、シンプルにすることの価値を実感しています。

その流れで考えると、
- 投資で増やす
- ローンで借り続ける
- 未払い利息が積み上がる
この状態は、どうも落ち着きません。
変動金利の本当のリスク
変動金利のリスクは、想像していより深かった。
- 返済額が据え置かれることで気づきにくい
- 元本が減らない期間が発生する
- 未払い利息が蓄積される
つまり、
見えない負債”が静かに積み上がる構造にあります。
これに気づけたことは、自分にとって大きな転機でした。今度、住宅ローンと投資への配分を考えていこうと思いました。
三井住友信託銀行で、詳しい説明がありました。リンク
ご興味ある方はご覧ください。